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なるほどディテールブログ

キッチン横のスタディスペース(なるほどディテール。 2章-06) 

2017.5.13
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ほとんどの建て主さん家族から
「書斎とまではいかなくても、どこかの部屋の一角に
書き物をしたりパソコンをするスペースが欲しいです。」
という要望をいただきます。

より具体的な内容を確認していくと、
小さなお子さんが勉強したり、ちょっと手紙を書いたり、
パソコンを使って調べものやメールのチェックをしたり・・・
というスペースをイメージされているようです。

いずれも腰を落ち着けて作業をするというよりは、
家事仕事をしながら子どもの勉強を少し見たり、自分の用事をするという感じなので
キッチンの横にそういったスタディスペースを配置すると便利なのです。

まずはエンガワハウスのスタディスペース。
スツールを置いてあるところがスタディスペースですが、
キッチンから見るとデスクの手元の方が丸見えにならないように
家具で半分くらい隠れるようにしています。
またスタディスペースの背面には本棚を配置して、
写真左側のリビングスペースと柔らかく空間を仕切っています。

次にヘッジロウハウスです。
写真手前の家事室からスタディスペースが見えます。
スタディスペースの床の高さを少し上げているのは、
デスクに向かって座っている人と、
キッチン側に立っている人の目線の高さを合わせるためです。
イメージしたのは、

「お母さんこの問題わからない!」
「どれどれ・・・ ああ、これはね・・・」

というシーンです。

お母さんは、深くかがみこまなくても大丈夫。

最後はHidamariハウスのスタディスペース。


収納家具のスペースを少し削って
幅90㎝程度の小さなデスクを設えています。

徳田英和さんとの共著
「読んで楽しい家づくりの なるほどディテール。」オーム社
では、平面スケッチでキッチン横のスタディスペースのパターンを紹介しています。
こちらも是非ご覧ください!

キッチン、ごみ箱いらず(なるほどディテール。2章-05)

2017.4.30
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カエデハウスの計画時に、建て主さんが当時住んでいたお家に
ヒアリングに行ったときのこと。
「キッチンのごみ箱が汚れるのが嫌で、ごみ箱は使わず
ごみ袋をそのままぶら下げて使っています。」という話を聞きました。
実際に見せてもらうと、

棚にいくつかのゴミ袋が吊り下げられていて
新居でもこの方式を採用したいということになりました。

設計を進めているある日、
家具職人のラボラトリー田中さんのご自宅で打ち合わせをしていた時に、
田中さんがつくったキッチン家具に、
ごみ袋が引き出せる工夫が施してあるものを見せてもらいました。
これだ!と思い、田中さんに「参考にさせてもらっていいですか。」とお話しして
できあがったのがこのディテールです。

スライドレールで出し入れできるので、
普段はごみ袋が目立ちません。
ちなみにごみ袋をひっかけるフックは、通常壁に設置するフックです。
実物をみないと良くわからなかったので、
ホームセンターにいって見つけてきました。

犬も歩けば棒にあたる・・・(笑)ではないですが、
机の上だけでは答えにたどり着けないこともたくさんありますね。

キッチン家具の細やかな工夫(なるほどディテール。2章-04)

2017.4.28
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建て主さんとの会話の中で、
いろいろ細かな設計上の工夫が生まれることがあります。
特にキッチンは機能面や使い心地へのこだわりが建て主さんそれぞれにあって、
奥が深いです。

ある建て主さんが作業台カウンターについて、
カウンター天板を、下部の引き出し面より少し出っ張らせて欲しい
という話がありました。
例えばカウンターの上に落ちたパンくずを払う時、
この少しの出っ張りがあるとダスターで払ったパンくずが、
もう一方の手でうまく受けることができるということ。

また別の建て主さんからは、シンクの手前にタオルバーがあると、
洗物をする時にお腹があたって邪魔になるとの話を聞いた。
そこでいろいろ試行錯誤した結果・・・

こんな感じになりました。

 

重宝するキッチンパーツ(なるほどディテール。2章-02)

2017.4.24
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キッチンは一から図面を描いて
大工さん、建具屋さんに制作してもらうことが多いのですが、
自宅のカヅノキハウスでの経験から
よく使うようになったキッチンパーツがあります。

カヅノキハウスのキッチンで
フライパンや鍋を収納する棚は、
シナランバーの板に塗装したものをつくりました。
しかし使っていくうちに、フライパンの底の油汚れが板について汚れてしまい
掃除をしてもなかなか汚れがとれない状態になってしまいました。

フライパンなど調理器具の底面も完ぺきにきれいにしておけば
良いのかもしれませんが、
それでも日々の調理で慌ただしく出し入れしていると
板の塗装面に傷がついてしまいます。

そこでいろいろと調べていくうちに
こんなパーツを見つけました。


カエデハウスのキッチン

キッチンパーツを扱っている
ekrea(エクレア)のワイヤーシェルフです。

スチールのクロームメッキ仕上で
ワイヤー上になっているため、
丈夫ですし、汚れをふき取るのも簡単です。

ワイヤーシェルフは手前に引き出せるので
奥の方も取り出しやすくて、有効活用できますね。

幅は600㎜と900㎜。
600㎜はコンロの下にちょうど良い幅で入るサイズです。


ヘッジロウハウスのキッチン


ネストハウスのキッチン

抽斗の引手は
シンプルなデザインのハーフェレのものを使っています。
またタオルバーは
大洋金物 ティーフォルム c-code
がシンプルで好きです。

 

キッチンの見せない工夫 (なるほどディテール。2章-01)

2017.4.20
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キッチンの計画を進める中で
家族が集まるダイニングやリビングに向かって
オープンなキッチンを希望される建て主さんが多いです。

ただシンクのカウンターが丸見えになってしまうと
ダイニングから見て散らかっている感じがするとのことで
目隠しになるようなものを希望されることがあります。

ミズワハウスのキッチンカウンターです。
ダイニングから見ると衝立で手元が見えません。
もう少し近くで見ると

シンク側には洗い上げの調理器具などを置いて
ダイニング側にはちょっとした飾りを置くこともできます。
写真手前側には一部衝立がない部分も設けて、
配膳時にお皿やコップを置けるようにしています。

ちょっと余談ですが・・・
この衝立の素材はなんでしょうか?

実は鉄の錆仕上げです。
ミズニワハウスのダイニングテーブルを制作した家具職人
ラボラトリーの田中さんが自宅で使っているテーブルに
部分的に錆鉄を使っているのを見て
鉄の部分を作った作家さんを紹介してもらいました。

OZA METALSTUDIO(オザ・メタルスタジオ)の小沢さんです。
最初はこんな鉄の色でした。

そして錆を促進させるために
なんと、土の中に埋めました。
左がミズニワハウスの建て主さんで
相羽建設の遠藤さん。
右が小沢さん。
ラボラトリーさんの敷地に埋めさせてもらいました!

そして待つこと数か月。

掘り起しました。
いい色に錆びてます。

しばらくの間は少し錆がとれますが、
使っていくうちに表面の仕上げは安定するそうです。

この衝立はかなりアクロバティックな仕様(笑)ですので
もう少し一般的な手元を隠す方法も紹介します。

こちらはHugハウスのキッチンカウンターです。

カウンター側からの写真です。
手元を隠しつつ
コップや調味料なども置けるかたちにしています。

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