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2020年
kotaハウス
建て主さんが家づくりのテーマにあげていた
「家中を風が吹き抜け、きちんと料理をし、居間に集い、寝室でぐっすり寝る」
という言葉にとても共感しました。
またご夫婦の暮らしの様子については、味噌や梅干しを手作りしたり、
ザックを背負って山登りを楽しまれているお話が印象的でした。
周囲の自然になじんで佇んでいるシンプルな小屋のような、
そんなお家になればいいと
「kotaハウス」と名前をつけました。
(kotaはフィンランド語で小屋を意味します。)
アプローチ、玄関土間、キッチン、勝手口に、それぞれ小さな庭を設けています。
外からみると緑に包まれたお家になっています。
中からは緑が楽しめると同時に、庭を通して光や風も感じることができます。
玄関は通り土間になっていて、山の道具を収納できるスペースを確保しています。
山から帰ったらテントや道具類の手入れがすぐできるよう、
庭に直結させていますのでとても便利です。
1階にLDKとご夫婦のワークスペース、2階に寝室と家事室、水回りを配置しています。
猫を飼われていることもあって、夏場はロフトに設置した1台のエアコンを24時間稼働させています。
ファンや小窓を設けることで1階含め1台のエアコンで快適に過ごせているそうです。
一方冬場は1階にあるペレットストーブの暖気で、2階を含め家全体が暖まるそうです。
昔と違って、今は「人生100年時代」。私達夫婦はちょうどその折返し地点にいます。
これからの時間を過ごす家を建てようと思った時、
おうちつくりのパートナーとして出逢ったのが島田さんでした。
自分が好きなもの、好きな時間の過ごし方、若い頃に比べて、時と経験を経た分だけ、
そういうものが少しだけ明確になってきたと同時に、定年後、老後の暮らし、
という全く未知の時間について思い巡らせる必要がありました。
そんな私達に、島田さんは常に真摯なスタンスで接してくれました。
最初に、設計士の先生に依頼をする、と決めた時、金額が高いのでは?
自分のスタイルを、押しつけられるのでは?と、とても不安だった事を思いだします。
洋服と同じで、その服がどんなに先端的で、オシャレであっても、
自分たちが心からくつろげるものでなければ、日々の生活はどこか堅苦しいものになってしまいます。
島田さんのアプローチは、私達の希望や、夢、わがままも含めて、いったん受け止め、
それが良い方向になると判断すれば、たとえ家が建ち始めている段階でも、
どんどん追加変更を加えて下さいました。
私達の例でいえば、1階から2階の吹き抜け一面に猫の階段と、
空中の「猫ちぐら」をとりつけてもらいました。
一方で、私達の希望が最終的に良い結果にならないと判断されると、
それがなぜか、という事を明確に示した上で毅然と却下されました。
私達は共働きで、かつ私(妻)は地方の父の介護をしながらの家づくりでした。
限られた時間の中で、本当に住みよい、最初にコンセプトで思い描いたような家を
つくる事ができたのは、島田さんのおかげです。
そして、家づくりの過程がとても楽しかったです。
新居に引っ越ししてから、夫は全くテレビを見なくなりました。
家の中で、くつろいでいるのが何よりのやすらぎになる、と言っています。
綿密に議論をして、心ゆくまで提案やアイディアを出してできた家に不満がひとつもない、
というのは、設計の段階でそういうものを吸収しながら進めてこれたおかげだなぁ、
と心より感謝しています。